家族や親しい人との別れはある日突然やってくることが多いもの、しかし誰しもが経験する避けては通れないものです。
国内の葬儀関連会社は4,000社を超えると言われており、「葬儀」というワードひとつでも、検索すれば大小様々な葬儀社がみつかります。
この記事では、数多くある葬儀会社から業界2位と大手である「葬儀会館ティア」についてお伝えします。
結論として、葬儀会館ティアは
「価格は少々高め。とはいえ、スタッフのサービスの質が高く、豊富な種類の葬儀形式に対応している」
とはいえ、必ず他の葬儀社とも比較をおこなってください。
なぜなら、葬儀社に足元を見られ、知らずに数十万円も損している可能性があるからです。
厳粛でおごそかに執り行うお葬式であっても商売であることは忘れてはいけません。
葬儀会館「ティア」とはどんな会社なのか?
ティアは、1997年に愛知県で創業した比較的新しい葬儀会社です。
中部地方から関東を中心に、関西まで100店舗以上の営業所と約400カ所以上の斎場を有する同様の業界内では上位の大手の企業です。
東証一部上場も果たしています。
葬儀会館「ティア」の特徴と他社との比較
ティアのポイント
- 独自の教育プログラム「ティアアカデミー」
- 会員制度「ティアの会」
- 利用者の相談に24時間365日対応
- 葬儀の形式が豊富にある
独自の教育プログラム「ティアアカデミー」
ティアのホームページには、「会社独自の教育システムを採用し、サービスや葬祭に関する基本知識だけでなく、心の教育に重きを置き、質の高いサービスの維持に努めている」とあります。
初めて経験する事ばかりの葬儀の取り仕切りに、あわててしまう方も多いことでしょう。
そんな時、事務的ではなく親族の気持ちに寄り添って対応してもらえたら安心ですね。
「ティアの会」に入会すると56万円の割引
ティアの会とは、入会金1万円(WEB入会なら7,000円)を支払うだけで葬儀費用の割引が受けられるというシステムです。
よく聞く互助会や積立とは違い、入会時以降年会費などは一切かかりません。
限定された葬儀プランではありますが、ティアで通常124万円のプランが、なんと68万円になるのです。
その他にも葬儀後の法要や、生前に旅行会社などでも割引サービスが受けられ、本人以外の家族も使用できる画期的なサービスです。
これは利用しないと損をした気分になる程ですね。
相談は24時間365日電話で対応可
ホームページを見ていてとても気になったのが、24時間対応のフリーダイアルがあることです。
不幸は時間を選ばず突然にやってくるものです。深夜や未明に手続きを始めたい時も当然あるでしょう。
また、質問や疑問などが即時解消されるだけでも、心が軽くなるかもしれません。
葬儀の形式が豊富にあり、利用者の希望に出来る限り沿ってくれる
ティアが対応している葬儀の形式は下記です。
ティアの葬儀形式
- 家族葬
- 一日葬
- 一般葬
- 無宗教葬
- 社葬
- 合同葬
- お別れ会
ここまで種類が豊富な葬儀社はなかなかありません。
同社のホームページ内の口コミでは
急報にかけ付けられなかった海外に在住の家族に、パソコンを使用して中継し、葬儀に参列してもらった実績がある
と書かれています。
可能な限りの利用車の要望に応えていることがうかがえます。
葬儀会館「ティア」の葬儀費用
葬儀会社ティアの料金は他社と比較して高いのか?安いのか?各社様々なプランがありますので同等の形式を例に見て他社と見比べてみましょう。
≪一般葬、参列者目安:50名~100名程度≫
※お通夜・告別式から火葬まで、一般的な葬儀を行うプラン
葬儀会館ティア 625,644~669,492円(「ティアの会」会員価格)
イオンのお葬式 722,400~766,400円
小さなお葬式 643,000~703,000円
こうして比較して見ると、ティアは業界内でも比較的安価なプランで葬儀を執り行うことが可能です。
とはいえ、気を付けなければならないのはプランの内容です。
総額ももちろんですか、どのような内容であるかしっかり比較することが大切です。
なぜなら、
こちらの一般葬のプランには料金に含まれるオプションのようなものとして下記があげられますが、各社とも多少の差があります。
輸送・安置〜依頼まで
含まれるサービス内容 | 葬儀会館ティア | よりそうお葬式 | イオンのお葬式 |
寝台車※1 | 最長50km | 病院→安置所、安置所→斎場
各最大50kmまで※2 |
最長50km |
安置場所 | 4日まで | 3泊4日まで | 5日まで |
枕飾り | 白木枕飾り一式 | 白木枕飾り壇(白木机) | 含む |
線香・ローソク | 葬儀に必要なものすべて | 線香・蝋燭など一式 | 含む |
ドライアイス※3 | 4日まで | 4日まで | 4日まで |
※1 「寝台車」の距離は次の区間から算出【車庫(車両の出発地)→ご遺体のある施設(病院など)→安置場所】
※2 50kmを超える場合、5,400円/10kmの追加料金
※3 5日以降は1日につき10,800円の追加費用
通夜・告別式
サービス内容 | 葬儀会館ティア | よりそうお葬式 | イオンのお葬式 |
遺影写真 | カラー四つ切 | カラー(四つ切・ キャビネサイズ)計2枚※2 |
カラー(四つ切・ キャビネサイズ)計2枚 |
位牌・野位牌 | 白木位牌 | 白木位牌 | 白木位牌 |
お別れの花・枕花 | お別れ用生花を用意 | プラン内に含む | 生花アレンジ 炉前 |
式場使用料 | 最大100,000円(税込)まで | 50,000円まで含む※3 | 50,000円まで |
祭壇用供物 | あり | なし | なし |
運営スタッフ | 担当1名/スタッフ4名 | 担当1名/スタッフ2名 | 担当1名/スタッフ2名 |
※1 納棺師を希望される場合は別途費用
※2 追加発注を希望の場合は16,200円
※3 東京・神奈川・千葉・埼玉の一部:190,000円の追加
通夜・告別式➁
含まれるサービス内容 | 葬儀会館ティア | よりそうお葬式 | イオンのお葬式 |
お別れの儀式 | 通夜・告別式を含む | 通夜・告別式を含む | 通夜・告別式を含む |
会葬礼状 | 100枚まで(一般葬) | 50枚まで | 50枚まで(プロが作成) |
焼香設備 | プランに含む | プランに含む | プランに含む(レンタル) |
司会進行 | 2日間 | 2日間 | 2日間 |
受付事務用品 | 参加者人数分 | 50名分まで | 参列人数分(50枚程度) |
案内看板 | なし | なし | 式場案内看板 |
火葬・法要
含まれるサービス内容 | 葬儀会館ティア | よりそうお葬式 | イオンのお葬式 |
霊柩車※1 | 30kmまで
マイクロバスもなし |
病院→安置所、安置所→斎場※2
各最大50kmまで |
50kmまで |
後飾り祭壇 | 紙製の祭壇をご用意 | 地域のしきたりに合わせて用意 | 地域のしきたりに合わせて用意 |
火葬場利用料 | 都内:82,220円
埼玉:10,000円まで |
15,000円分を含む※3 | 15,000円分※4 |
納骨器・骨壷 | 一般的な骨壷・骨箱 | 一般的な白色骨壷や骨箱 | 白(斎場指定を含む)の骨壺含む |
※1 「霊柩車」項目の距離は次の区間から算出【車庫(車両の出発地)→安置場所→火葬場】
※2 (50kmを超える場合、5,400円/10kmの追加料金)
※3 (東京・神奈川・千葉・埼玉の一部:60,000円の追加)
※4 (東京・埼玉の一部エリアは59,000円分)
比較したのは先ほどと同じく一般葬の条件で、ティアと、イオンのお葬式、小さなお葬式です。3社ともほぼ同じようなオプションが料金に含まれていますが、細かく比較してティアの気になる点をまとめてみました。
・寝台車での遺体搬送距離が30㎞と他2社50㎞に比べて短い。
・通夜・告別式の案内看板、マイクロバスがない。
今から準備をされる方が一番気にされるのはまず、「葬儀費用」、そして各社のサービスや内容比較ではないでしょうか。
故人のためにふさわしい内容の葬儀を行うと、それに関わる料金の総額はどれくらいかかるのか?
葬儀費用にに関しては、実際にトラブルも多く見られます。
国民生活センターに寄せられた2017年の相談件数は637件。
「葬儀後に合意していないサービスの料金を葬儀会社に請求された。支払義務があるのか?」
「葬儀の契約をしたが、業者の説明が不適切であったため、不要な追加契約をさせられた。返金してほしい。」など(独立行政法人 国民生活センター ホームページより抜粋)
葬儀の費用には固定費と変動費がある
葬儀費用は、大きく「固定費」と「変動費」のふたつに分ける事が出来ると言っても過言ではありあません。
ひとつは、火葬費用、遺体搬送費用、会場使用料等、どのような形式でもさほど大きくは変わらない「固定費」、ふたつめの「変動費」には、参列者数ランクで変動する費用(会食の数、会葬御礼、香典返礼品等)と、宗教的な費用(僧侶等への謝礼、戒名の有無。祭壇のランク等)であり、ふたつめの「変動費」がとて大きく、数万円から数百万円すると言われています。
気を付けなければならないのは、プランに予め含まれないものは全て別料金であること、そして葬儀など有事の場合、ひとつひとつが高額になるという事です。
どれも利用者にとって不必要な条件ならば問題にはなりません。
見積りの際、きちんと把握していなければ、こんなはずではなかった、という結果を招きかねません。
ティアの悪い点と良い点
ここまでで費用やサービス内容を比較して、選ばれる理由や、不足している条件が見えてきたのではないでしょうか。
下記にメリット・デメリットを簡潔にまとめました。
デメリット
- 総合的に見て含まれるオプションがやや少ない(他社との比較)
- ホームページ上ではオプション価格がわからない(追加料金を確認する必要がある)
メリット
- しっかりした教育を受けたスタッフが質の高いサービスを提供
- 会員サービスを受ければ、費用は比較的安い(プラン、オプション確認)
- 対応してくれる葬儀形式が豊富
葬儀開館「ティア」のQ&A
喪服は、レンタル可能?
担当者へ早めに相談すればレンタルすることができます。
葬儀の後のことも相談出来ますか?
香典返し、法要、墓地、仏壇についてなど、スタッフが対応してくれます。
自宅に故人をつれて帰れない。お葬式までどうしたら良い?
ティアの会館で安置場所を確保することも可能です。
賃貸やマンションなどの場合、エレベーターに棺が入らない、家主が遺体の搬入をお断りするケースもあるようなのでありがたいサービスです。
葬儀会館「ティア」の総評
葬儀会館ティアは、質の高いサービスで、一般葬以上の規模での葬儀を希望される方には料金も明確で良心的です。
一方で、家族葬などのごくシンプルな身内だけの葬儀を望まれる方には、追加料金などがその都度発生し割高になる可能性もあります。
利用される方それぞれの条件によって、また地域性などで大きく異なってくることが多いのが葬儀です。
口コミや評判全て鵜呑みにはせず、参考にとどめて、実際に数社の見積りを取り、冷静な判断をする事が大切です。