ご家族、または近親者が亡くなられるということは、時として避けては通れない場合があります。
不意に訪れた訃報を知らせるためには
いつ、誰に、どこまでの範囲で行うべきなのか?
また、訃報を知らせる手段としてメールや連絡ツール(LINE)などを使っても良いのか?
その判断はなかなか難しいものです。
結論として、訃報はまず「三親等までの近親者へ電話での連絡をしましょう」
家族の訃報連絡は、まずは近親者に電話で
臨終の場に居合わせられず、すぐに駆けつけてほしいご家族がいるなら、臨終後すぐに電話で連絡します。
ご家族のほか、故人の三親等までの親族はいちばん早く伝えられる方法である電話がよいでしょう。
三親等とは
本人(故人)から見て曾祖父母・祖父母・親・子・孫・曾孫そして兄弟姉妹・おじおば・甥姪にあたります。
訃報を連絡するべき順としては以下になります。
・三親等までの近親者(電話がベター)
・菩提寺
・葬儀社
・故人が所属する企業・団体・学校
・故人の友人、知人(周知に協力を仰ぐ)
・家族の就業先や学校
・近隣へのお知らせ
菩提寺
その家の先祖代々の墓のある寺院を指します。
最初に訃報を伝えるべき親族
必ずしも故人から見て三親等全員に直接電話するべきというわけではなく、他世帯となっている親族へはまずはその世帯の中で一人に伝え、家族へ伝えてもらうのが早いこともあります。
連絡が深夜早朝となることもあり、居住地と交通機関によってはすぐに駆けつけられないこともあります。
故人との縁の深さや、遺族の普段からの親族付き合いにもよるかと思いますが、遠方にお住まいの親族が駆けつける場合には、到着のタイミングをうかがっておきましょう。
また、生前故人が特に親しかった友人や、故人がもしもの時に連絡してほしいと望んでいた方、危篤をすでに伝えていた近しい方など、親族でなくても「家族同様」に連絡をするべき方がいれば伝えてください。
その場にいない家族への連絡
勤務先や学校にいる場合は、事情を説明してできれば電話口で直接本人へ伝わるようにしてください。
難しいようなら折り返してもらうなど、できるだけ確実に伝わるように協力をお願いしましょう。
家族の関係者やご近所への連絡
臨終後、自宅へ戻る場合などはご近所の方にもお知らせしましょう。
人の出入りが激しくなるので、ご迷惑をおかけしますがという一言を添えるなど、無理のない範囲でご理解を求めておくとよいかもしれません。
ご家族の勤め先、学校なども、忌引が関係する場合も連絡が必要になるでしょう。
家族の訃報|どんな内容を連絡するべきか?
すでに危篤の連絡をしていたか、まったく突然の訃報であるかというケースの違いがありますがありますが基本的には以下です。
訃報連絡に必要な連絡事項
・親族、危篤を知っていた親しい友人などにはまず臨終の報を
・葬儀の日程が決まった後に連絡すべき人へは、故人の名前・(自分と)故人との関係・通夜告別式の日程と場所を伝える
・故人の所属する企業・学校へは電話連絡
・葬儀の場所日時が決まり次第、連絡する
親族へ伝えるべきこと
近い親族の方ほどすぐに臨終の場に駆けつけられる場合もありますので、病院で亡くなった場合はしばらく病院に留まるのか、自宅へ帰るのかなど、行き違いにならないような連絡をしておくとよいでしょう。
突然の訃報の場合は、ひどく動揺を与えてしまうかもしれませんので、電話連絡のあと改めてメールをするなど、後から見返すことができる連絡方法も必要になります。
家族の訃報|葬儀社へ連絡
病院で亡くなった場合、故人の支度を整えるのは病院でやってくれることがほとんどです。
医師からの説明などがありますので、葬儀社への連絡はその前後となることが多いでしょう。
葬儀社の決め方についてはこちらを参考にしてください。
葬儀の日にちなどが決定してから訃報を伝えるべき人
親族への訃報連絡も済み、ご遺体が自宅または安置場所へと移された後は、関係各所と葬儀についての取り決めが始まります。
菩提寺があるなら菩提寺の僧侶、葬儀社と打ち合わせをし、通夜・告別式の日時が決定されます。
通夜・告別式が決定したら連絡すべき関係先
故人の勤務先・学校、所属していた団体、友人知人や地域の方々になります。
企業などは葬儀にお花を出す場合もありますので、追って葬儀の場所・日程を連絡することもあります。
その場合はFAXやメールでもかまいません。
故人の交友関係について詳しくわからない場合は、誰か親しくしていた方一人に連絡が取れたら、その方に相談してみましょう。
故人の友人何名かに連絡が取れたら、他の方への連絡もお願いできる場合があります。
伝えるべき情報としては「故人の名前・(自分と)故人との関係・通夜告別式の日程と場所」などです。
菩提寺への連絡はどうするべきか
菩提寺とは、その家の先祖代々の墓のある寺院を指します。
先祖代々と言っても、その土地に比較的新しく移り住んできた家族ですとお墓に入っているのはまだ数代ということもあります。
臨終後、はじめて僧侶にあげていただくお経を「枕経(まくらぎょう)」といいます。
枕経
亡くなった方が不安になることなく旅立てるようにという意味が込められている
よって、枕経から菩提寺の僧侶に上げていただくために、親族への連絡と並行して、できるだけ早く菩提寺へ連絡と相談しましょう。
自分の家に菩提寺がわからない場合
親族の年長者に聞くのが一番早い方法です。
親族は菩提寺も同じであることが多いので、僧侶への連絡方法も教えてもらうとよいでしょう。
家族の訃報はすみやかに
最近では連絡手段として様々なツール(アプリ)を使うことも、迅速かつ確実に連絡するということにおいては有効です。
また最近は、近親者だけの家族葬として、弔問はお断りするという葬儀も増えてきています。
その際は「見送りは家族だけで」と伝え、訃報連絡のみにて香典などは辞退すると理解を求めても失礼にはあたりません。
そういった方は、葬儀が終わった後に手を合わせに来ていただくなど、故人との思い出話をお聞きする機会を設けると、故人が繋いでくれた新しい縁と出会えるかもしれません。